ZERO INCIDENT PROJECT 女川 2026〜走力が高い人ほど山で迷う?〜
下見に行ってきました!
2026.6.28(日)にZERO INCIDENT女川を行います。
ZERO INCIDENTは東京奥多摩で行っている遭難事故を起こさない為のワークショップです。
今回は、宮城県女川町・石投山周辺で開催、ここは女川100mileのコースでもあります。
テーマは「低山の道迷い/レインウェアの手入れ」です。
5月の終わりに石投山周辺のコースを、ひと通り下見してきました。

地図で見るのと、自分の足で歩くのとでは、見えるものがまるで違います。
私自身みちのく潮風トレイルの踏破時に歩いたコースでもありますし、
何度も歩いてきたトレイルではありますが、実際に使用ルートとして歩いてみて、
ここは迷いそうだなぁ、とか、この地形は危ないなぁ、などと感じる場所がいくつかありました。
また、過去数年で道迷いが出た場所も消防本部やネイチャーガイドさんにお聞きしましたので、
そうした現場で見えてきた課題を、当日みなさんと一緒に確かめながら学んでいきたいと思っています。
事故が起きてから学ぶのではなく、事故が起きる構造を学ぶ。それが、このプロジェクトの原点です。
東北のランナーは、強い!
全国のトレイルランナーや登山者と関わるなかで、東北のランナーには独特の強さがあると感じています。
とにかくロードの走力が高い。冬も沿岸は雪が降らないので走り込む文化もあり、
仙台を中心に陸上も盛んで、夏も関東ほど暑くならないため長時間のトレーニングがしやすい。
実際にトレイルレースへ行っても、「速いなぁ」と唸る選手が本当に多いです。
ただ、走力が高いことと、山を理解していることは、必ずしも同じではありません。
東北では登山文化というより、ハイキングや「走る文化」から山に入る方も多い印象があります。
すると気づかないうちに、こうなってしまうことがある。
山力 < 走力
脚があるから進めてしまう。
進めてしまうから、間違った方向へも進めてしまう。
これが、遭難の入口になります。

石投山は、道迷いを学ぶのに最適なフィールド
石投山の周辺には、かつての林業で使われた作業道や、古い踏み跡がいまも残っています。
登山道から少し外れるだけで、古い作業道・獣道・旧道跡に入り込みやすい。
「なんとなく道に見えた」「こっちの方が歩きやすそうだった」
――その小さな判断が、道迷いの始まりです。
これは女川に限らず、全国どこでも起きるパターンです。
さらに三陸沿岸は、リアス海岸特有の複雑な地形を持っています。
海から尾根が立ち上がり、沢が入り組み、谷が複雑に分岐する。

私自身、みちのく潮風トレイルを歩いたときも
「今どっちを向いているんだろう」と何度も地図を確認しました。
海の近い地形は、思っている以上に人の空間認識を狂わせます。
植生から、山を読む
午後はゆっくり歩きながらフィールドワークを行います。
石投山周辺では、広葉樹林と針葉樹林の違いを実際に観察できます。
地形図で、広葉樹林と針葉樹林の記号が違うことをご存じでしょうか。
植生が変われば、見え方も、音も、光も、方向感覚も変わる。
そして遭難の仕方まで変わります。
「見えないから迷う」広葉樹林。
「見えているから進み過ぎてしまう」針葉樹林。

そんな違いを、本物の山を歩きながら体感します。
レインウェア、本当に大丈夫ですか?
東北は梅雨の影響を比較的受けにくいぶん、関東に比べてレインウェアへの意識が低くなりがちです。
でも、レインウェアは持っているだけでは意味がありません。

奥多摩ZERO INCIDENTではレインウェアの比較なども!
撥水は残っているか。シームテープは剥がれていないか。
きちんと洗濯しているか。正しい撥水処理ができているか。
状態次第で、性能は大きく変わります。
当日はみなさんのレインウェアも一緒に確認しながら、正しい手入れと撥水処理の方法を解説します。
こんな方におすすめ
- トレイルランを始めたばかりの方
- 登山を始めてみたい方
- 地図読みが苦手な方
- 道迷いが不安な方
- レインウェアの手入れがわからない方
- 東北の山をもっと安全に楽しみたい方
- 自然を観察しながら、ゆっくり歩きたい方

走ることは教えません。速くなる方法も教えません。
けれど、山を長く楽しみ続けるために必要な知識は、皆さんと共有します。
速く走るためではなく、長く山を楽しむために。
女川の自然を感じながら、一緒に学びましょう。
詳しくは女川100TRAILSの案内をご覧ください。
★6/28(日)女川安全講習会概要と申込みについて
■申込みフォーム
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSepwvoj51MfKvB58nzuybcb3yEE4Pnx_kdhQ60GRbsGuMUAGQ/viewform
※プロフィールにリンクあり
■概要
【集合場所】
女川町まちなか交流館
【参加費】
・5,500円
当日集金いたします。現金でのご準備をお願いいたします。
【募集人数】
最大20名
【スケジュール(予定)】
9:00 集合・受付
9:10 開催挨拶
9:15 講義①「安全」と「危険」とは?
10:00 休憩
10:15 講義②遭難が起きてしまう理由遭難を「遭難事故」にしないためには?
11:00 ワークショップレインウェアの手入れ・状態確認
(実際に各自のレインウェアを濡らしながら、撥水状態や経年変化を確認します)
12:00 昼食 ※雨天時はワークショップを少し延長し、会議室内で進行予定
13:00 フィールドワーク開始。石投山へ移動
(頂上付近から折り返しながら、「迷いやすい地形」「登山道から少し外れると何が起こるか」「三陸特有の方向感覚」などを実際に確認します。また、グループで意見を出し合いながら、“遭難の入り口”を体感してもらう内容を予定しています)
15:30 下山・人員確認・まとめ
16:00 解散
【持ち物】
・普段山で使っている装備(トレイルランベース/登山ベースどちらでもOK)
・レインウェア上下
・飲み物
・昼食(現地でも購入いただけます)
・スマートフォン
・必要に応じて虫対策、熊対策グッズ
※走ったり追い込んだりする内容ではありません。息が上がらない程度の登山をしながら、「遭難の入り口」をみんなで考えるワークショップ形式になりますので、そのつもりで準備をお願いします。
また今回は、「これからの雨シーズンに向けて」ということで、レインウェアの状態確認や手入れ方法も行います。
東北は比較的梅雨の影響が少ない地域ですが、関東の大会では雨の影響を大きく受ける場面が多くあります。
今お持ちのレインウェアが、・撥水している状態・機能が落ちている状態・手入れ後の状態でどのくらい違うのかを、実際に水を使いながら体感してもらう予定です。
【注意事項】
・連絡事項は女川100TRAILSのInstagramを確認ください。
・事前にスマホアプリ「ジオグラフィカ」のダウンロードをお願いします。
・主催者は怪我や事故の際に応急処置や必要な連絡を行いますが、責任は参加者自身にることをご了承ください。
・山岳対応の保険にご加入の上で参加いただくことを強く推奨します。
・ダニ、ヒル、熊などが生息するエリアです。対策グッズを主催者でも用意しますが数に限りがあります。参加者ご自身でもご準備をお願いいたします。
・装備品など、不明な点がありましたらInstagramの DM等でお問合せください。